「DXって、結局なんなんですか?」——函館の経営者向けセミナーで、必ず出る質問です。
正直、この3文字ほど定義が曖昧で、解釈が人によって違う言葉もありません。この記事では、函館の中小企業の立場で「DXとは何か」「何から始めればいいか」を実務目線で整理します。
結論:DXは「デジタル技術で事業のやり方を変えること」

DX=Digital Transformation(デジタル・トランスフォーメーション)。日本語では「デジタル変革」と訳されますが、この翻訳が分かりにくさの元凶です。
中小企業の現場感覚で言い換えると、DXは「デジタル技術を使って、事業のやり方そのものを変えること」。ポイントは『やり方を変える』の部分です。
DXと「ただのIT化」は何が違うのか
よくある混同を整理します。
IT化(デジタイゼーション)
- 紙の帳簿をExcelに入力する
- FAXをメールに変える
- 紙の契約書をPDFにする
既存業務を『そのまま』デジタルに置き換えるだけ。便利にはなるけど、やっている仕事の内容は変わっていない。これはIT化ですが、まだDXではありません。
DX(デジタル・トランスフォーメーション)
- 在庫管理をAIで最適化し、発注タイミングを自動化、過剰在庫ゼロへ
- 顧客対応の全履歴をCRMに集約し、AIで次の提案を自動生成
- 工場の稼働データをリアルタイム可視化、故障前に予兆検知
こちらは、事業のやり方そのものが変わっています。仕事の進め方、判断の仕方、お客様との関わり方が変わる——これがDXです。
函館の中小企業でよくある3つの誤解
誤解①:DXは大企業だけがやること
よく聞く話ですが、実は逆です。大企業ほど既存システムが複雑で、DXに時間がかかる。中小企業は意思決定が早く、しがらみも少ないので、DXで素早く競争優位を取れるポジションにいます。
誤解②:DXは高いお金がかかる
「何千万もかかるんでしょう?」と言われますが、実は違います。ChatGPT Teamは1人あたり月4,000円程度(年払いベース)、NotionやSlackも数千円から。月5万円以下で始められるDXは本当にたくさんあります。補助金を組み合わせれば、実質負担は更に下がります。
誤解③:DXは IT部門がやる仕事
DXの主役は経営者・現場リーダーです。IT技術は手段であって、どんな業務をどう変えるかを決めるのは、事業を知っている人にしかできません。IT部門任せにしたDXは、ほぼ100%失敗します。
北海道・函館の公的支援を活用する
函館の中小企業がDXを進める際、北海道経済産業局が提供する支援の活用がおすすめです。
北海道DX推進協働体
ノーステック財団が代表機関となり、道内の支援機関が一体となったDX支援コミュニティ。経営・デジタルの専門知見をカバーしてくれます。
DXセミナーキャラバン(函館開催実績あり)
経産省北海道経済産業局は、函館市でもDXセミナーを開催しています。DXの出発点となる経営戦略の重要性、地元企業の実践事例、サイバーセキュリティ対策までカバー。無料で参加できることが多いので、情報収集の入り口として使えます。
補助金との組み合わせ
DX推進には、前述の人材開発支援助成金、デジタル化・AI導入補助金が使えます。詳細は別記事「補助金完全ガイド」で整理しているので、そちらをご覧ください。
函館の中小企業が「今週から」始められる5ステップ

Step 1:経営者がChatGPTに触る
最初の一歩は、経営者自身がAIツールに触ってみること。部下に任せず、社長が1ヶ月ChatGPTを日常使うだけで、DXに対する解像度が激変します。
Step 2:手書き・紙業務の棚卸し
社内で今でも紙・手書き・FAXで動いている業務を洗い出します。これがIT化の候補リスト。Excel・Googleスプレッドシート・AI文字起こしツールで大半は片付きます。
Step 3:顧客データの一元化
顧客情報が個人のExcelや頭の中にバラバラ、という状態はDXの最大の敵。NotionやHubSpotなどのツールで、顧客情報を一か所にまとめることから始めます。
Step 4:1業務でPoC
IT化が進んだら、1業務だけAI活用を試す。「月次レポート作成をAIで半分の時間に」など、小さく具体的な目標で2〜4週間。
Step 5:社内に広げる
成功事例ができたら、他部門・他業務に横展開。これが組織のDXフェーズです。
よくある質問
Q. どれくらいの期間でDXできますか?
本格的なDXは年単位のプロジェクトです。ただ、Step 1-3(IT化)なら3ヶ月で目に見える成果が出ます。まず3ヶ月で基盤を作り、その後1年単位で段階的に進めるのが現実的。
Q. 社内にDX担当者がいません
中小企業の多くがそうです。外部コンサルと組み、同時に社内の若手リーダーをAI担当として育てる——この二人三脚が現実解。別記事「函館でAI人材を採用するより、社員を育てる方が安い理由」で詳しく書きました。
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DXへの第一歩、HAKOBUNEで一緒に
「DXを進めたいけど、何から始めていいか分からない」「社内に相談する相手がいない」——そんな函館の経営者に向けて、無料30分相談を提供しています。
当社はDXコンサルではなく、AI活用を軸にした中小企業のデジタル推進を伴走する立場です。現状ヒアリング→優先業務の特定→実行支援まで、現実的な打ち手を一緒に設計します。
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中小企業のAI導入・DX推進を4フェーズで伴走。函館・北海道・東京・全国オンライン対応。
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著者:今津 遼也(株式会社HAKOBUNE 代表取締役)
